執筆者弁護士 山本哲也
代車料はどのような場合に認められるか教えてください。
まず代車料が認められるためには代車の必要な場合でなくてはなりません。 一般的には、自動車を業務で営業に使用している場合には代車使用は不可欠であるとして必要性が認められやすいです。
1 代車の必要性
まず代車料が認められるためには代車の必要な場合でなくてはなりません。
一般的には、自動車を業務で営業に使用している場合には代車使用は不可欠であるとして必要性が認められやすいです。
一方、自家用の場合には裁判所や保険会社は代車の必要性について消極的な傾向にあります。もっとも、自家用でも日常的に使用することが必要不可欠であると認められれば、代車の必要性が肯定される場合もあります。
【裁判例】
水産会社に勤務する被害者につき、勤務の性質上、早朝の通勤を要し乗用車を使用する必要性があるとして、最初の33日間はレンタカー使用料日額6000円(1ヶ月15万円)、残りの26日間は知人の乗用車を日額3000円で賃借したとして合計額を認めた(横浜地判平1.6.27)。
2 代車の同等性
代車使用が認められる場合に、代車は、事故に遭った自動車と同等のものでなければならないのかという問題が生じます。
高級外車の場合に特に被害者が同一又は同等の自動車の代車要求をすることが多い傾向にあります。
このような場合には、裁判所は、高級外車を代車として使用する合理的必要性が認められる特別の事情がない限り、国産車の高級車(金額にして1日当たり1万5000円~2万5000円)で十分であると判断される傾向にあります。
【裁判例】
キャデラックリムジンの代車使用料につき、被害車両を営業車として使用していた理由(安全で、ファックス等の備え付けがあり、多人数の乗車が可能等)は、代車を必要とする期間が修理期間の短期間であることから、国産高級車で十分代替できるとし、実際に支出したキャデラックリムジンの代車使用料488万655円ではなく、日額2万5000円で39日間の代車料97万5000円を認めた(東京地判平7.3.17)。
3 使用期間の相当性
代車使用の認められる期間は、現実に修理又は買替えをするまでに要した期間ではなく、修理又は買替えに要する相当期間です。そして、その相当期間の判断にあたっては、修理や買替えそれ自体に要する期間のほかに、個々の具体的事情に応じた交渉期間、検討期間についても考慮が必要となります。
【裁判例】
代車料の認められる期間は経済的全損であることが判明するまでの期間及びその終期から買替え完了までの間とするのが相当であり、車種(アルファロメオ)等も考慮すると通常1ヶ月程度であるが、保険会社の調査に時間を要し正式見積もりを取るのが多少遅れたとして、40日間84万円の代車料を認めた(京都地判平23.2.1)。
より詳しいことにつきましては、交通事故に精通した弁護士にご相談ください。