玉突き事故による耳鳴りで後遺障害12級相当が認められ、866万円が補償された事例

車 対 車の事故。
前橋市在住の40代男性が、赤信号で停止中に追突される交通事故に遭われました。
衝突の衝撃で前方に停止していた車両に突っ込んでしまい、玉突き事故となってしまいました。

事故から1週間後にお問い合わせをいただき、ご相談に来所されました。
お話を伺ったところ、特に次の点につき悩んでいらっしゃるとの事でした。

• 相手の保険会社とやり取りをする中で、担当者の対応に不信感を抱き、このまま自分だけで進めていくのは不安
• ま通院先の主治医の先生との相性がよくなく、今後の治療の方向性にも不安がある

「交通事故の専門家である弁護士に間に入ってもらい、今後の手続を円滑に進めてもらいたい」とのことでご依頼いただきました。

事故直後にご依頼いただきましたので、物損の示談はまだ終わっていない状態でした。
事故の衝撃は大きく、車両は全損という状態でしたので、適切な賠償がなされるよう物損の示談交渉を行いました。

相手の保険会社はレッドブックを参考にした低い時価額を提示してきましたが、交渉の結果、新車購入価格を参考にした時価額まで上げることができました。

ご依頼者様は今後の通院についても不安を抱いておられたため、転院や検査等についてのアドバイスをしました。
特に、ご依頼者様は通院のしやすい病院へ転院することができましたので、ストレスなく治療を受けていただけた点が良かったと思います。

また、後遺障害診断書の作成にあたって、適切な検査や記載がなされるよう適宜アドバイスをさせていただき、当方で資料を取り寄せ、別途意見書を作成して添付するなどして、後遺障害の申請手続を行いました。

治療中も適切な検査を受けることができましたので、被害者請求の結果、左耳の耳鳴の残存で準用12級相当が認定されました。

交通事故の賠償金の中でも「後遺障害逸失利益」を算定する上で、被害者の方の収入に関する資料が必要となります。
ご依頼者様は自営業として働いていたものの、収入に関する資料が残っていない状態でした。

収入資料がない場合、本来の収入よりも低い金額でしか保険会社が認めない場合もあります。
今回は平均賃金センサスの金額である5,609,700円（令和元年/男性/学歴計）を基礎収入としてもらうよう交渉しました。

結果として平均賃金センサスの金額を基礎収入として認めてもらい、468万円の後遺障害逸失利益が認められ、賠償額として総額866万円が補償されました。

本件では、本件事故直後にご相談いただいたこともあり、ご依頼者様に細かくご説明を差し上げながら手続を進めることができました。
また、通院先を変更したことで、ご依頼者様のストレスも軽減し、適切な検査を受けた上で後遺障害診断書をご作成いただけたので、残存してしまった後遺障害について適切な等級認定を受けることができました。
また、後遺障害逸失利益については、従前の収入金額からすると、今後も平均賃金センサス相当額を得られる蓋然性があることを細かく説明した結果、平均賃金センサスの金額を基礎収入として認めてもらうことができたのだと思います。