執筆者弁護士 山本哲也
交通事故訴訟を弁護士に依頼するときの注意点はなんですか?
弁護士がいくら有能であっても、弁護士だけの力だけで交通事故の訴訟での勝利を勝ち取ることはできません。
あくまで弁護士は、依頼人の代理人としての役割を果たすに過ぎないのです。
弁護士と依頼人はパートナーとして共に闘うことになります。
パートナーにとって必要なのは信頼です。
信頼関係を強化しなければ、真の勝利は得られません。
そのために注意して欲しいのが、「事件に関することは、どんなことも隠さずに話してほしい」ということです。
一般的に、人というものは、自分に不利な点があると話したがらない傾向にあるものです。
しかし、弁護士は総合的に状況を把握し、最終的に依頼人に多くの利が集まるように作戦を立てる必要があります。
それが、依頼人が不利だと思い隠した情報が欠けてしまっただけで、作戦は大きく変わってしまう場合があるのです。
しかも、それが後から露見した場合に、その作戦自体が無意味なものとなってしまう可能性があります。
弁護士に依頼する際に注意したいことは、「とにかく全て話すこと」です。
有利なことも不利なことも、すべて包み隠さず、です。
事故状況について、依頼人は当事者であり、実際の事件の目撃者です。
弁護士はその話を聞いて状況を理解するしかない第三者です。
できるだけ、詳しい情報を弁護士に伝えてください。
弁護士が依頼人と同じくらいその事故の状況を把握できれば、より良い解決ができるはずです。