目次
過失割合
過失割合についての基本的な考え方
過失相殺は、事故により生じた損害を公平に分担するために行うものです。
そして、過失相殺をする際に、どのような割合で当事者に過失があるとするのが公平かという観点から過失割合が判断され、車両の種類や事故の態様、道路交通法上の優劣関係等が考慮されます。
優者危険負担の原則と単車修正
「優者危険負担の原則」とは、交通弱者を保護するという観点から、強者と弱者の事故においては、両者に同程度の過失があっても、強者の方の過失割合が高くなるというものです。
このような優者危険負担の原則から、バイク対自動車の事故の場合、自動車対自動車の事故に比べ、原則としてバイクの基本的過失割合が低くなります。事故の一方当事者がバイクである場合、バイク側の過失が10%から20%程度低く修正されるというものを、「単車修正」と呼びます。
具体例
以下は、同じ事故態様で、自動車対自動車、バイク対自動車の過失割合を比較するためにまとめた表です。
2台が双方赤信号で交差点に進入した場合
A自動車 対 B自動車 | A50 対 B50 |
Aバイク 対 B自動車 | A40 対 B60 |
追越禁止場所でない場所における、追越による事故(Ⓐが追越車、Ⓑが被追越車)
A自動車 対 B自動車 | A80 対 B20 |
Aバイク 対 B自動車 | A70 対 B30 |
進路変更車Ⓑと後続直進車Ⓐとの事故
A自動車 対 B自動車 | A30 対 B70 |
Aバイク 対 B自動車 | A20 対 B80 |
最後に
このように、同じ事故態様であるにもかかわらず、事故の一報当事者がバイクである場合、バイク側の基本的過失割合は、自動車対自動車の事故に比べ低くされています。バイク事故に関するより詳しいことについては、一度交通事故に精通した弁護士に相談してみて下さい。
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